濃昼 | 和洋折衷の鰊番屋が残る集落 | |||
北海道 浜益村 濃昼 |
和洋折衷の鰊番屋建築 旧木村家住宅(明治33年) 洋風の入った番屋建築は他にもあるが、ここまで折衷しているものは他には残っていない。 海に近い住宅には木柵がめぐれされていた。 典型的な北海道の民家。 集落の最奥にあった学校。門柱の右に「濃昼小学校」左に「濃昼中学校」とあった。現在は個人のお宅として使用されているようだ。 |
濃昼は石狩平野の北、厚田村と浜益村の境界にある。海岸線を走る国道231号線は厚田村から険しくなり、厚田の町を過ぎると海岸線は断崖絶壁となりトンネルが連続する。いくつものトンネルをくぐるとやがて正面に赤い屋根の変わった漁家建築が現れる。絶壁の間の小さな平地に形成された集落が濃昼である。 北海道の日本海岸は、江差から礼文島にかけて明治大正期にニシン漁で栄えたが、浜益村は中でも江戸時代からニシン漁を行っていた地域である。 濃昼は「ごきびる」と読む。濃昼の港近くに一際大きな住宅が保存されている。かつてニシン漁を営んでいた木村家住宅(明治33 年)である。鰊番屋は各所に残っており、基本的には和風の漁家建築であるが一部、窓などに洋風が入ったものが見受けられる。濃昼の木村家は、玄関や出窓、窓回りなどにかなり洋風の要素が見受けられる珍しいものである。現在は保存の傍ら、「濃昼茶屋」として、完全予約制のレストランとなっている。 濃昼の集落は谷に形成された小さな集落であるが、最奥に小中併設の学校があった(現在は個人宅)。海に近い家には立派な丸太で組まれた木柵をたて、冬の風雪に耐えている。 濃昼は北海道らしさを感じることのできる、ここち良い集落であった。 |
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交通 JR函館本線 札幌駅、留萌本線増毛駅よりバス 国道231号線 濃昼 |
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参考資料 | リンク 浜益村のホームページ 参考文献 |