深川 北海道らしい3階建て看板建築が軒を連ねる町並み

北海道
深川市
一条
二条
三条
四条





交通
JR函館本線深川駅下車






深川





2012.11.24


深川は、石狩平野北側の商業都市であり、函館本線から留萌本線と深名線(廃線)を分岐する交通都市でもある。地名はアイヌ語「ナエ」(谷川)に由来。地域の農産物の集散地、食料・農機具工業で発展した。
市街地は、函館本線深川駅の南側、線路に平行した通りと駅前通りを主軸とした碁盤目という、北海道の典型的な町のスタイルで、三条と四条の間の本町通りが国道233号線となっていて、商業軸を形成している。本町通りと駅前通りとの交差点には古典様式風の旧銀行建築が残っているほか、古い切妻平入りの出桁造り町家が点在している。この町並みの特徴は、北海道ならではの片流れ屋根の看板建築が多くみられることであろう。看板建築とは、木造勾配屋根でありながら通り側に陸屋根の不燃建築の姿を表現した壁(看板)を持った形態のものをいう。内地の看板建築の多くは看板の後側は妻入り切妻屋根であるが、この造り方だと北海道の場合は屋根から落ちる雪が家と家の間に溜まってしまう。そこで、看板側を棟として後ろ方向へ片流れにした屋根形態に発展した。こうなると、長手方向で片流れとなるので棟高は高くなり、それを隠す看板はさらに高くなり、表側から見ると3階建てになるのである。正確には3階部分は屋根部屋ということになるが、3階建て看板建築と呼んでいいだろう。北海道の街には必ず見られるものだが、深川は3階建て看板建築がきれいに軒を連ねている点で注目できる。
駅前通りと本町通りの交差点。古典様式風の旧銀行建築がある。
本町通りの町並み
わずかだが古い町家が見られた。
本町通りの町並み
本町通り
3階建て看板建築の町並み
本町通り
3階建て看板建築の町並み
本町通り
3階建て看板建築の町並み
3階の天井高さは低いようである。表側に窓を設けないものもある。
2条3条界隈の飲食店街
2条3条界隈の飲食店街
2条3条界隈の飲食店街
参考資料 リンク
深川市

参考文献