音戸 かつては関西六大港の一つ 変化に富んだ港町

広島県
呉市
音戸
引地1
鰯浜2
北隠渡1、2
南隠渡1






交通






音戸町引地



音戸町北隠渡



2006.11.26
音戸瀬戸は呉市警固屋と倉橋島の間の水路で、平清盛が1日で開いたという伝説がある。水路は呉湾と安芸灘を結ぶ主要航路として最大500tの船舶が頻繁に航行している。そのため音戸大橋は桁下23.5mと高く持ち上げなければならず、倉橋島はらせん型高架橋、呉側はループ式道路となっている珍しい橋である。らせん型高架橋の下には港町として栄えた音戸町がある。
音戸は音戸漁港から音戸瀬戸にかけての海岸線に沿った長い町で、古い町並みとしては南隠渡1丁目から北隠渡、鰯浜、引地1に至る約1.5kmに見ることができる。町並みは切妻平入で漆喰に虫籠窓を開けた町家が並ぶ商店街、蔵を並べる造酒屋、港近くで賑わった遊郭跡など、地形による変化もあって大変歩き応えのある町並みである。
南隠渡の大きな屋敷。(左)

南隠渡の榎酒造。店は表通りに構えるが側道の蔵並みが美しい。坂道に従って曲がって上る。(下)

北隠渡の斜面に建つ建物。かつては旅館か何かであろうか。土台となっている石垣に入り口がある。(左上)
鰯浜の町並み。(左)
鰯浜にある銀行建築。色がショッキングなピンクに塗られていた。(上)

鰯浜の旧遊廓
昔は関西六大港の一つといわれ、音戸瀬戸を航行する船舶の立ち寄る港として栄えた。遊廓が成立したのは明治38年で、戦前は貸座敷が8軒あった(昭和5年)。
現在はひっそりとした港町の一角であるが、石畳や建物の意匠が面影を残している。

町のメインストリートは鰯浜と引地の間は、らせん高架橋によって見事に分断されている。従ってトンネルをくぐるか法専寺を経由して行き来する。(上)

鰯浜の町並み(左上)

引地の町並み。切妻平入で漆喰を塗籠めた2階に虫籠窓を開けた町家が並ぶ。(左上、上)

音戸大橋と音戸瀬戸(左)
音戸瀬戸に面する海岸沿いには旅館が並んでいる。広島県の観光名所の一つ。
音戸瀬戸の渡し舟乗り場
音戸瀬戸は日本一狭い瀬戸と言われ、日本一速い潮流と言われる。大きな船舶が頻繁に航行する間を小さな船が横断している。
参考資料 リンク
呉市

参考文献