草津 珍品を見つける面白さのある旧西国街道の港町

広島県
広島市
西区
草津本町




交通

JR山陽本線倉敷駅下車バス





草津



2006.11.25
草津は広島湾に面する港で、旧西国街道の広島廿日市の間の宿でもあった。毛利氏の厳島合戦のも利用され江戸時代には浜田藩の船屋敷も置かれた。また、草津は広島牡蠣養殖の中心地でもある。江戸時代中期、草津の牡蠣屋が大阪で牡蠣船を始め、以降京阪神を市場に養殖が盛んに行われるようになった。
このような背景で発展した町は、旧西国街道沿いから港の間に形成されている。旧西国街道がかつての海岸線に対して約45度に通るため、旧港付近は長方形街区なのだが国道2号線と旧街道との間は扇形の街区線形になっている。古い町並みとしては、まず旧西国街道沿いが見所となる。広電の踏み切り近くに整った家並みを見せる小泉本店は、厳島神社へ御神酒を献上する蔵元である。そこから古い町家が点在して残るが、中には他であまり例を見ない「つし3階建て」と表現したくなるような町家も見られる。扇形街区の町は方向性を失う不思議な町並み、国道2号線沿いの顔ウダツのある商家、旧港近くには鏝絵のある蔵など、珍しいものを見つける楽しさのある町並みだ。
旧西国街道の町並み
「つし二階建て」ならず「つし三階建て」とでも呼びたくなるような町家。(上)

旧西国街道の町並み。(左)
旧西国街道の小泉本店
街道がここで曲がっているため、曲線で棟を並べる。店の隣には和館があって、街道を西から歩いてくると目立つようになっている。

扇形街区エリアの町並み
町家が雁行している一角。(下)
舟板塀(下)

扇形町区エリアの町並み


国道2号線沿いの町並み
顔ウダツのある町家(上)
 
旧港近くの町並み
草津では鏝絵のある蔵を多く見かける(上)
参考資料 リンク
広島市

参考文献
『日本の町並みU 中国四国九州・沖縄』 西村幸夫監修 平凡社