砥沢 バルコニー付民家が連続する信州姫街道の宿場町

群馬県
南牧村
砥沢

両側にバルコニー付の民家がうねりながら連続する町並みは圧巻。

バルコニー付の町並みはずっと続く。

清酒荒船の醸造元だった商家。立派な式台付の玄関がある。

塗屋造りの商家も

変わったデザインの郵便局。
信州姫街道は藤岡から信州に抜ける脇街道である。有名な中山道は、横川の関で女人の取締りが厳しかったため、女性はこの街道を行き来した。信州姫街道と呼ばれる所以である。
信州姫街道は下仁田で西牧の関所を通るルートと南牧の関所を通るルートに分かれる。

街道は南牧村に入り、いよいよ峠越えが近づく谷あいに砥沢宿はある。

上州の民家は、養蚕の影響で総2階建てのバルコニー付民家が見られる。2階を蚕室にし、よりたくさんの蚕棚を積むため通路を外壁より外に出したため完成した形態である。
ここ砥沢では街道に面する平入の民家のほとんどがバルコニー付である。しかも、街道が並行する南牧川の流れに沿っているため、町並みがうねっており、バルコニーの水平線もあいまって奥行き間の感じられる美しい町並みを見ることができる。

砥沢はその地名から想像できるように、江戸時代には幕府御用達の砥石を産出していたという。明治期にはこんにゃくの生産と養蚕でかなり栄えた。
立派な式台付玄関を持つ醸造業を営んでいた商家や変わった近代建築の郵便局も残っていた。

交通


国道254号線下仁田から県道93号線に入る
砥沢



参考資料 リンク
南牧村のホームページ
上州姫街道

参考文献
『歴史遺産 日本の町並み108選を歩く』 吉田桂二 講談社