白井 中世の城下町 近世の市場町として栄えた町並み

群馬県
子持村
白井

白井宿歴史資料館

土蔵造りの町並み
土蔵を街道沿いに並べる(豊島屋、薬種屋)。

薬種屋の店蔵では、市日には補気竜勢円などの家伝薬を販売していたという。

出桁セガイ造りの町家

道しるべ

町並みから一皮入った場所にあった新しい民家
お城のようで珍しかったので思わず撮影した
白井は、利根川と吾妻川の合流点にある河岸段丘上に発達した集落で、古代より栄え、郡庁の所在地、伊勢神宮の御厨地だった。中世になって、西方丘上の吹屋に白井城が構築されると、吾妻川に面して城郭を、その東に武士団と職人、丘陵下の白井に町人・農民を配置して城下町が整備された。

近世に入って、城下町の利点を生かして短冊状の町割りを行った。街道への接続がよく、渡河点であったことから市場町として発展し、上・中・下の900mに及ぶ町並みが形成された。その形態から宿場ではないが「宿」と呼ばれるようになったという。

明治に入って清水越往還(現在の国道17号)が開通して以降は、市場町としての機能を吾妻川対岸の渋川へ譲り、農村へと変貌した。

幕末と明治31年に大火があったため古い町並みは少ないが、市が立った広い通り、通りの中心を流れる白井堰、井戸や石造物など、総合的な歴史環境がすばらしい町並みである。

白井堰は町全体を流れる小川で、歩く者の目と耳を楽しませてくれる。水辺に咲くアジサイや桜並木も美しい。

交通

JR上越線
渋川駅下車
3km


国道17号バイパス白井
道の駅「こもち」



参考資料 リンク
子持村商工会

参考文献
『図説 日本の町並み3 関東編』 太田博太郎他 第一法規