小幡 雄川堰の清流を感じる町並み

群馬県
甘楽町
小幡

雄川堰は南北に流れ、家々の前の通りは幹線道とは雄川堰を挟んで石垣を積み一段上がっている。このことが、町並み景観を立体的に演出してくれる。

民家は切妻妻入りで軒の深い屋根の山形がリズミカルに繰り返す。

城跡周辺は武家屋敷町で石垣が残っている。
小幡の属する甘楽町は、昭和34年に小幡町・新屋村と福島町(信州姫街道福島宿)の一部が合併してできた。町の大部分は山地と丘陵地であり、かつては養蚕で栄えた。

小幡は中世は小幡氏の城下町であり、小幡氏が滅んだ後、織田信長の次男信継が藩主となり150年余りを統治した。

町の南部に平城であった小幡城跡の石垣や武家屋敷町、北部の中町、下町に町人地といった都市構造で、中町下町には古い町家が残っている。

町並みの最大の特徴は、通りに沿って流れる雄川堰の清流で、一方に水の流れる音を聞きながら、一方に町並みを見るといった具合に、すばらしい環境を持っている。町並みは通りに面して切り妻屋根の深い軒を並べもので、白壁に柱梁貫をあらわすのも美しい。水+石垣+町並のセットが、小幡の代表的な景観である。

雄川堰はもとは生活用水であったため、ところどころに石段で水辺に下りて洗物ができるようになっている。また、雄川堰沿いは桜並木となっており、春には代表的な景観に桜が加わる。

交通

上信電鉄上州福島駅下車
車10分


国道254号線福島より町道に入る


参考資料 リンク
甘楽町

参考文献
『図説 日本の町並み3 関東編』 太田博太郎他 第一法規
『日本の集落 第1巻』 高須賀晋・畑亮夫 建築資料研究社
『歴史遺産 日本の町並み108選を歩く』 吉田桂二 講談社