大井 六ヶ所の枡形を備える東美濃の宿場町

岐阜県
恵那市
大井町



交通

JR中央線恵那駅下車


国道19号線




大井町


中野町




2004.02.21
大井宿は中山道46番目の宿場で、恵那駅のすぐ東を流れている阿木川と中央自走車道と交差するあたりまでの間に宿場町が形成されている。大井の宿場町は、整然とした6箇所の枡形のある独特な形態をしている。最盛期には45軒の旅籠があったといわれている。また、旧中山道を阿木川を越えて西へ進むと駅前商店街、その先は昔の中野村だったところで、永田川の長島橋辺りまで古い町並みが見られる。
6箇所の枡形によって迂回されているルートも、今では直線で結ばれているので知らなければまっすぐ歩いてしまう。枡形の角には本陣や大きな商家があってランドマークともなっている。大井、中野の古い町家は2階部分が黒・灰漆喰や格子となっており、袖卯建も無いか主張せず、したがって全体に一軒一軒の構えが強調されていない黒っぽい印象を受ける町並みである。
西は永田川の長島橋を渡ったところから中野の町並みが始まる。
中野の町並みは、地形に沿って曲がりが多い。

中野村庄屋 屋号は「本酒屋

長島橋近くで永田川と田違川が合流していたため、洪水のたびに本町通りは浸水していた。そのために設けられていた防水板を差し込む支柱。
中野 本町通りの酒屋
右書きではないが銅板貼りの看板、1階出入口の建具などがレトロ
駅近くの本町通り
昭和30年から40年代に建てられたと思われるビルの町並み。床から天井まで開口としたサッシュ、1階の軒の高さをそろえてキャノピーを出してアーケード化している。
統一感のある商店街を意図して工夫されたのがわかる。

大井村庄屋古屋家
天保元年から20年間ほど庄屋を勤めた家。主屋や塀は、柱、梁、垂木もすべて土壁漆喰を塗り、北側屋根に卯建をつけ、さらに北側の土塀は厚さ約30cmの防火壁とし、万全な延焼防止を図っている。
大井 中山道が枡形で迂回している部分をショートカットした通りに面した旅館
割と早い時期にショートカット化されたのだろうか。
宿役人林家住宅(写真右)
林家は文化2年、本陣より分家して以来、明治にいたるまでの60余年間、代々大井宿役人の問屋役を務め、名字帯刀を許された家。
大井宿 本陣跡
大井宿本陣は、昭和22年に母屋が消失したが表門周辺が焼け残っている。
五妙坂
中津川宿方向から丘を越えてくると大井宿の家並みを見下ろす五妙坂に差し掛かる。坂の途中には高札場跡がある。坂を下ると最初の枡形があり本陣の前に出る。
参考資料 リンク
恵那市


参考文献