落合 十曲峠の石畳が残る美濃路最後の宿場

岐阜県
中津川市
落合




交通

JR中央線
落合川駅下車


国道19号線




落合




2004.05.01
木曽川が形成した河谷盆地である中津川盆地の端、中山道はいよいよ木曽谷に入らんとする。恵那山の緩やかな裾野上に江戸から44番目の宿、落合宿がある。
町の長さは3町35間(約390m)で、家数は75軒の小さな宿場だった。町筋の中央部には用水が流れ(現在なし)、町の中ほどに本陣と脇本陣があり、本陣の井口家は尾張徳川家給人の干村氏(久々利方)、脇本陣塚田家は同給人の山村氏(木曽方)の庄屋も兼ねていた。江戸方町筋の入口には、路が直角に曲げられた枡形がつくられ、往還の真ん中には常夜燈もあった。
文化2年(1804年)、12年(1815年)の二度の大火は宿に大きな打撃を与えたという。現在はあまり多くの古い町家を残していないが、本陣井口家やわずかに残る格子の町家、馬篭宿へ至る十曲峠の石畳など、旧街道の面影を偲ぶことができる。
下町の町並み
宿の京方の入口に道路にはみ出した立派な松の木がある。善昌寺の「門冠の松」といいもともと寺の山門であった。新道は山門を改修し松の下をくぐって国道へと出るが、旧街道のここで直角に西へ曲がっていた。
下町の町並み
宿場の町並みは恵那山の裾野の上にあるため、京方から入ると恵那山へ向かって緩やかに上る。
上:本陣近辺の町並み
本陣の左隣に片卯建を上げた町家が残っている。本陣はゆったりとした敷地で隣棟間隔があるため延焼防止の必要が無かったのであろう。

左:本陣井口家
母屋は明治13年に大改修をしているが、正門は近世に加賀の前田家から贈られたもの。
上町の町並み
上町の旧宿場町の入口に常夜燈が残っている。もとは道の真ん中にあったようだが、現在ははじに移設されている。
旧宿場を抜けても家並みは続いている。
手前はかつての幹線道である旧中山道、向こうに見えるアーチ橋は現在の幹線道である中央自動車道。
十曲峠の石畳
深い木立の中を馬篭宿に向かって急な石畳の坂道が続く。何人の人々がここを往来したのであろうか。
参考資料 リンク
中津川市

参考文献