加納 城下町・宿場町として栄えた岐阜駅前の古い町

岐阜県
岐阜市
加納本町1〜9
加納栄町
加納東九町
加納柳町
加納安良町
加納八幡
竜田町




交通

JR東海道本線岐阜駅下車
名鉄本線加納駅、茶所駅下車


国道21号線



加納




2004.02.21
JR岐阜駅の南側一帯は、江戸時代加納城の城下町として、中山道の宿場町として発達した町である。旧中山道は、荒田川を利用して造った加納城の北の丸をあすめながら川を渡るので、右左と枡形が多い。
河渡宿(京都方面)からやってくる旧中山道は県道岐阜羽島線を越えて西の番所跡に至る。ここから東が旧加納宿である。現在は本町と呼ばれる町だが商店街でもなく、目立った古い民家もなく旧中山道と知らなければただの裏通りである。旧中山道とJR東海道線との間は全国的に有名な花街「金津園」で、看板を掲げたソープランド建築が軒を連ねる。金津園のはずれにはかつてのカフェー建築が今でも旅館やバーなどとして使われている。
駅前通りとの交差を過ぎるとかつて本陣や脇本陣があった宿場町の中心。しかし、それらの面影はないが、唯一「加納町役場」の建物が残っており街の中心であったことは認識できる。ここから旧街道は3本の川を渡るため複雑な線形となる。大手門跡で左(北)に折れ高札場があった広江橋を渡る。ここに、岐阜道を分岐する道標が残っており、宿場町の面影がわずかながら感じられる場所である。岐阜道は、名鉄本線の踏切を渡ると木造3階建ての遊郭らしき建築をはじめ若干の町並みが残っている。この辺りから茶所駅脇の踏み切りまでは、ところどころに古い町家が残っており街道らしさを感じることが可能だ。
西の番所近くの町家
玄関や欄干、窓ガラスのデザインから元茶屋だったか?
本町に残る旧加納町役場
「左中山道 右西京道」の道標
岐阜道を分岐する。

岐阜道分岐直後の町並み
手前の木造3階建ては明らかにお茶屋建築。
新町の町並み
途切れ途切れではあるが古い町家が見られる、街道らしい一角
柳町の商家
加納宿に残る最も立派な町家
全国に名をはせる「金津園」
早朝のため静まりかえっているが、昼頃から呼び込みのお兄さんが通りに並び、簡単に通り過ぎることはできない。
金津園の中にある旅館「思い出」
1階周りの曲面やモザイクタイル、手すりのデザインなど、明らかにかつてのカフェーであろう。
金津園の裏通りで発見したカフェー建築。」
玄関や窓の建具に遊郭の伝統を、それ以外にモダンな雰囲気を醸し出すタイルを使った建物。このようなスタイルがどの様に全国へ広がっていったのか興味深い。
参考資料 リンク
岐阜市


参考文献