大滝 福島山形県境の廃村 万世大路の旧宿場町

福島県
福島市
大滝



交通


国道13号線大滝入口




大滝



2005.05.21
福島県福島市と山形県米沢市との間は磐梯山から連なる山深く集落の少ないエリアである。近世より福島と米沢は板谷峠を越える板谷(米沢)街道で結ばれていたが、明治期に栗子峠を越える万世大路が開削された。大滝宿はその栗子峠下の宿場で、完成後は人馬が行き交い賑わいを見せた。しかし、奥羽本線が板谷街道に沿って敷設された後は徐々に廃れていった。万世大路は国道13号線に変わり栗子トンネルによって幹線道として整備されるものの、沿道の大滝宿には国道は通わなかった。こうして大滝に住んでいた人々は山を下り、昭和54年に廃村となった。現在、国道13号線から旧大滝宿の看板に導かれて沢に下っていくとやがて青いトタン屋根の民家が現れる。
旧宿場内に残る1軒目の民家。雪に備え土壁を藁で覆っていた。(左上、左下)


旧宿場であったことを感じさせてくれる2軒目の民家。破れた障子戸から中をのぞくと手が!!・・・びっくりしたが壁にゴム手袋が二つ掛けられていたのだった。(下)
3軒目の民家の前には沢から引いた水道の蛇口から水が流れていた。
蔵を配する4軒目の民家。「明治天皇大瀧御休所」の石碑があったので、この宿場で最も大きな家であったのだろう。

宿場の入口手前には見世物小屋のような建物が建っていた。ちょっとした観光地として売り出そうとしたのであろうが、こんな場所で流行るはずが無い。ここもむなしく閉鎖されていた。
しかし犬が一匹鎖で繋がれていて、盛んにこっちに向ってほえていた。
参考資料 リンク
福島市


参考文献