倉村 旧街道に蔵が建ち並ぶユニークな町並み

福島県
下郷町
豊成
倉村





交通






倉村





2012.09.17




栃木県今市から福島県会津若松へ至る道は、会津西街道または南山通りと呼ばれた。江戸屋敷に詰めている家臣への物資運搬の道。大内や田島はじめ宿駅も整備され、江戸時代の一時期までは参勤交代や日光参詣の旅人で賑わった。明治時代になると会津三方道路と呼ばれる新しい道が大川沿いにできた。そのため旧街道沿いの大内をはじめとする宿場はすっかり寂れてしまった。しかし、それが古い宿場町の町並みを残し、国重伝建になり多くの観光客が訪れている。
豊成倉村は、上記の旧道と新道の分岐点からやや南に下った国道121号線(会津西街道)沿いの街村である。この集落の特徴は、街道に沿った屋敷地で座敷蔵が前面に並ぶことにある。下郷町の町並みとしては大内に関心が集中していたためか、この町並みは注目されたことがない。事実、私もこの前を十数回は通過しているが、この特徴に気づいていなかった。東北地方は蔵造りが多く、中でも会津地方は街道に蔵を並べる町並みは多い。そういう意味で他に秀でてはいなかったのかもしれないが、そういう町並みが数を減らしている現在では際立っているといっていい。発見の集落である。
街道景観は実にシンプル。隙間を開けて民家が並び、蔵の割合が極端に多い。
集会所になっている建物も蔵造り。
街道前面に平入りと妻入りの蔵を並べる屋敷。
会津地方の特徴でもある蔵一体型の曲がり屋。
かつては旅館か。側面を見ると蔵造りであることがわかる。
置き屋根のダブル蔵造り。
並ぶ座敷蔵
顔のように見える可愛い蔵たち
参考資料 リンク
下郷町

参考文献