内野 窓デザインに個性を主張した塗屋造りの町並み

福岡県
筑穂町
内野
上町
下町



交通

JR筑豊本線筑前内野駅下車

国道200号線




内野




2003.12.27
内野宿は長崎街道第5番目の宿場、筑前六宿のひとつである。筑前六宿とは、黒崎、木屋瀬、飯塚、内野、山家、原田で、慶長年間(1596-1615)から寛永年間(1634-1644)にかけて開通した。内野はそれらの中でも宿場町の遺構が多く残っている宿場である。
町並みは地形に沿って緩やかにアップダウンしながら左右にも曲がり、シークエンスが変化する。町家は妻入瓦葺入母屋屋根の重厚な塗屋造が多いが、平入塗屋造や妻入切妻、草葺(トタンカバー)屋根など様々な形態が見られる。代表的な商家では、2階窓の意匠に凝っており、個性を表現しようとしている。
酒屋 松屋
妻入切妻で1階屋根で大きく構えるという珍しい町家。塗屋造りというよりは土蔵造りである。正面側の腰壁に煉瓦や石が貼られている。
酒屋 松屋
中2階には地位様窓が一箇所開いているだけ。しかも左にシフトしている。
小窓周りのデザインには実に細やかな表現がなされている。
松屋前の民家
何造り?
問屋場 小倉屋
文政年間(1818-1830)の建築。
白壁と緑の銅板防火戸の組み合わせがきれい。窓の上の眉毛が特徴。
酒屋 伊藤屋
一部漆喰壁の平入の町家。
町並みの一部では、旧長崎街道の沿って片側に小川が流れ、降りる石段が見られる。
参考資料 リンク
筑穂町

参考文献
『図説 日本の町並み12 南九州・沖縄編』 太田博太郎他 第一法規