馬島 瀬戸内海最大の難所 来島海峡中央部の島

愛媛県
今治市
馬島






交通
今治市波止浜港から旅客船




馬島





2019.12.29

      
今治市の北部海上1.9km、瀬戸内海最大の難所である来島海峡の中央部に位置する。島の東側を中水道、西側を西水道といい、来島海峡を通航する船の指定航路となっており、中水道は順潮、西水道は逆潮で航行する決まり(順中逆西)がある。島内には古墳群があり、箱式石棺が発見されている。江戸初期には越智大島からの移住者によって開拓された。古くは牧島といわれ、江戸中期、今治藩の放牧地だったことが島の由来とされる。冬の気温が今治より2~3℃高く、無霜という恵まれた自然条件を生かした花卉栽培が盛ん。海水浴、釣りなどで多くの来訪者がある。平成11年5月には「瀬戸内しまなみ海道」が開通し、世界初の三連吊橋である来島海峡大橋の橋脚の島となった。大橋には自転車でも歩いても渡れる自歩道や緊急用道路が整備され、歩行者、自転車、原付利用者に限ってエレベーターを使って馬島に降りることができる。本土とのアクセスが容易となり、馬島の観光ポテンシャルが広がった。(「シマダス」参照) 馬島の集落は西側に面した一か所のみで、9世帯(平成27年度)の家々が平らな土地にならんでいる。集落の奥には空き地が見られるが、かつては家々が建ち並んでいた痕跡がある。一軒一軒敷地が縁石できちんと区画されている。民家の形態は2階建てが多く、瓦葺が基本で、入母屋・切妻両方が見られる。背景には西瀬戸自動車道の来島海峡大橋が横たわり、新旧あるいはスケールの異なる造形物による独特な集落景観である。
馬島の町並み
馬島への渡船は、今治市波止浜港より来島・小島を経て馬島を折り返し運航している。そのほか西瀬戸自動車道のバス停からのアクセスも可能。
馬島の町並み
入母屋桟瓦葺き屋根の民家が古いものであろうが、あまり古さを感じない町並み。
馬島の町並み
馬島の町並み

馬島の町並み
なんといっても西瀬戸自動車道の来島海峡大橋と集落とのコントラストがこの集落景観の特徴。
馬島の町並み
西瀬戸自動車道バス停へはエレベーターで上る。


馬島の町並み
馬島神社とウズ鼻灯台
参考資料 リンク
今治市

参考文献
「シマダス」日本離島センター