黒石 | 連続するこみせの残る町並み | |
青森県 黒石市 中町通り 交通 弘南鉄道黒石駅下車 東北自動車道黒石インター 国道102号 黒石 1998.08.10 |
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津軽半島の南東部に位置し、津軽藩の支藩黒石藩1万石の城下町として栄えた。したがって町割りは城下町の形態になっている。旧市街の中町通りは、こみせが通りの両側に現存している貴重な都市である。これは、現在の繁華街から外れることによってかつての町並みが残ったのであろう。 「こみせ」は積雪時の通行路を確保するため、通りに面する各商家が私有地を出し公共の用に供するアーケード施設を作った。この施設は、雪の多い北陸で共通して見られるが、越後では「がんぎ(雁木)」という。中にはコミセの外側に建具をはめ込むようになっている場所がある。 町家は緩い屋根勾配の切妻妻入りの形態。したがって、雪はとおり側には落ちず、サイドに落ちる。各家の屋根は互いに接しておらず中間に空地(庭)を持っており、冬はそこに雪が落ちる。 |
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木造のこみせが連続して残っている点では黒石が一番であろう。こみせと道路の間には雪を捨てる側溝がある。 |
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こみせの中から町の景色を眺めると道路から眺めるのとはまた違って見えてくる。 |
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冬は雪が吹き込むので、建具が嵌め込めるようになっている。(上) 造酒屋の町家内部(左上) 喫茶店になっている町家の付属屋。(左) |
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参考資料 | リンク 黒石観光協会 黒石市のホームページ 参考文献 『図説 日本の町並み1 北海道・北東北編』 太田博太郎他 第一法規 『歴史の町並み 北海道・東北編』 保存修景計画研究会 NHKブックス 『日本の美術286 民家と町並 東北・北海道』 宮澤智士 至文堂 『民家巡礼 東日本編』 溝口歌子・小林昌人 相模書房 『歴史遺産 日本の町並み108選を歩く』 吉田桂二 講談社 |