富田 大きな酒蔵のある戸田川に沿った水郷集落

愛知県
名古屋市
中村区
戸田2,3,4



交通

近鉄名古屋線近鉄富田駅下車




富田





2004.10.26
 濃尾平野の大小河川の河口に広がるクリーク地形では、農村の集落が川に沿って形成されていったようだ。河川群のひとつ、日光川の支流である戸田川に沿って冨田集落は形成されている。その形態は隣の蟹江と似ている。川に平行した南北の通りがメインストリートで、わずかながら古い民家も残っている。中ほどに和菓子屋さんのある交差点があり、ここから「通学橋」を渡って川の東岸地区とつながっている。この辺りが町の中心のようで、大きな酒蔵や屋敷、寺院が見られる。
 川は町の地盤レベルと近いが大きな堤防は築かれていない。水位が上がると戸田川とつながる農業用の水路の水門が閉じられ水が川へとポンプアップされる設備が設けられている。戸田川自体も河口近くに水門があり、日光川からの逆流を防ぐとともにポンプアップの装置があるようだ。富田が水郷と呼ばれるに相応しい水際の景観を楽しむことが出来るのも、こういった水利設備が町を水害から守っているからなのであろう。

戸田川の堤防はさほど高くない。(左)

農業用の水路が戸田川とつながっているが、水位が上がると水門が閉じられ、用水側の水を戸田川へポンプアップする仕組みになっている。(上)
戸田川と富田集落。
南北メインストリートに面する民家。丸石の石垣で地盤レベルを上げている。
南北メインストリートの町並み。
町の中心部には大きな蔵が目立つ。
町の中心部には「常盤酒造」の蔵があちこちに建っている。
和菓子屋さんの交差点をメインストリートから西へ折れた通りの町並み。左手は常盤酒造の屋敷。
常盤酒造の玄関。

常盤酒造の西側にも大きな民家があった(左上)。その民家の玄関(上)。

メインストリート北端付近の町並み(左)。
参考資料 リンク
名古屋市
中村区

参考文献