佐久島 黒板壁の素朴な島景が残る三河湾最大の島

愛知県
西尾市
(旧一色町)
佐久島
西側
東側
西屋敷
東屋敷
中屋敷




交通

一色港より渡船




佐久島西


佐久島東





2014.11.23
三河湾最大の島。周囲11.4kmの佐久島は標高が38mを最高点とするなだらかな地形の島である。歴史は古く、古墳や伝統文化も残る。一色港から佐久島西港、東港間を高速船が一日に多数便往復しており、観光の島として人気があるが、一方高齢化と過疎化が進んでいるため、島の歴史・伝統や風土を生かしつつ、現代芸術の創作とその情報発信で新たな文化を創造し、島全体の再生と癒しの空間創出を目指した「弁天海港・佐久島」プロジェクトが進められている。
三河湾3島の中で最も素朴な離島の風情を残しているのが佐久島であり、家々も黒板壁の伝統的な形態が良く残されている。渡ってくる観光客は多いものの観光化が進んでいないのは好感が持てる。島の老人は皆、島を訪れる者に声をかけてくれる。上記のプロジェクトの現れか。
佐久島西港から見た集落の様子(上)

西港の町並み(左)
西港の集落の路地空間
三河湾を含む伊勢湾沿岸域は、愛知県から三重県にかけて、共通して黒板壁の民家が見られる。
日間賀島や篠島ではカラフルに塗装された家が主体だが、佐久島は伝統的な「黒」の集落である。

集落内の至る所にこのように弘法様の祀(ほこら)がみられる。これは、80年前に建てられたものだそうで、新しいものも含めて八十八か所あるという。(上)

さすが日本最大の瓦産地に近いだけあり、瓦屋根率は非常に高い。

島には至る所に現代アートが見られる(上)

声をかけられたおばやん(左上)

西港の集落(左下)
西港の集落
このように主屋と付属屋や塀で敷地を囲んだ形態が多い。
錆びきった看板
こういうアイテムは素朴な島景を醸す重要な要素。
参考資料 リンク
西尾市
佐久島公式サイト

参考文献
日本の島ガイド シマダス