岸和田・貝塚・野田(2003.07.23)
町並みWeb集団「いらかぐみ」で、結構古い町並みが残っていると紀州街道沿いの町並みが話題になっている。仕事で関西に行く機会があったので話題の町並みを見るため近くに宿泊し、仕事前に早起きして岸和田と貝塚をめぐることとした。岸和田のホテルを早朝5:30に出発、8:45までに2ヶ所の町並みを歩かなければならない。
だんじりで有名な岸和田は、大阪市の南にある旧城下町で、旧紀州街道沿いに古い町並みが残っている。岸和田駅と紀州街道沿いとの間の町並み、街道沿いの北町〜本町・中町〜南町の町並み、武家屋敷街だった岸城町などは、近世から戦前、戦後の町並みが興味深く展開する。どこを歩いても楽しい街である。
貝塚は岸和田のさらに南となりの寺内町。やはり紀州街道を挟んだ西町、北町、堀之内、御坊前の町並みが見所であった。
大阪市野田は梅田の西部ほど近い場所で、戦後の空中写真によって戦災から逃れたと判断できるエリアである。JR東西線の海老江(阪神野田)駅で下車し、まず海老江駅とJR野田駅との間を歩いてみた。ちらほらと戦前の建物は残っているがインパクトは薄い。しかし、JR野田駅の南側の街へ一歩足を踏み入れたとたんに強い「町並みエネルギー」を感じた(パナウェーブではありませぬ)。谷町や中崎で遭遇したのと同様に、ここはまさに「戦災のない大阪」であった。
今回、古い町並みや民家のグレード、残存率において、改めて大阪圏のすごさをみせつけられた。東京周辺での川越や佐原、あるいは都心部にある根津や下谷なども、大阪圏と比較すると霞んでしまうほどすごい。東京ほど開発されていないからだと言ってしまえば簡単だが、一方で近代以前の富の蓄積が半端じゃなかったと思われる。
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